舞台芸術領域 中川運河PALET.NUにて、朗読コンサート「ヘンゼルとグレーテル」とワークショップを開催

※ダイジェスト版です(強風のため風切り音でお聞き苦しい箇所があること、ご了承下さい)

 クリスマスも間近に迫った2024年12月22日(日)、舞台芸術領域では名古屋市中川区の「PALET.NU」にて、朗読コンサート「ヘンデルとグレーテル」を開催、あわせて紙コップで作るパペットのワークショップを開催しました。
 「PALET.NU」は、2024年9月に期間限定でオープンした、中川運河の水辺を舞台にアートと地域のものづくり文化を体感し協働できるスペースです。自由に参加できるイベントのほか、自分で企画してイベントを開催することも可能で、中川運河ににぎわいを創出する社会実験の拠点となっています。

 今回、舞台芸術領域では、このPALET.NUの施設、コンテナAにステージを設営、コンテナBにワークショップスペースとゼロ歳児向けの観覧スペース、縁側エリアに観客席を設けて朗読コンサートを開催しました。
 企画のまとめ役 プロデュースコース3年 小田原一華さんは「授業の一環で、PALET.NUさんと一緒に企画したり運営をお手伝いするというのがありまして、9月下旬から準備に入りました。ヘンゼルとグレーテルという題目、PALET.NUという場所にあわせて、必要な技術や照明を考えました。物語の構成は先生にお任せだったんですが、それに合わせて各セクションで準備を進めてきた形です。PALET.NUさんとのすり合わせや屋外ということもあり、自分たちだけの公演とはまた異なった体験ができました。公演日が近づいてきて、雨になったらどうしようかと天気予報を見てひやひやしてました(笑)」とひとまず公演の日を無事に迎えられたことで安心した様子。ピアノを設置してステージとしたコンテナAには、物語に合わせた背景とクリスマスの雰囲気を盛り上げる小道具も用意されていますが、小田原さんに伺うと舞台美術コースでデザインから制作まで行ったとのこと。小道具の、くるみ割り人形やプレゼントの包みなど、学生や先生から持ち寄ったもので構成されていると紹介がありました。限られた設備の中、できることを上手に組み合わせ良い効果を出しています。
 朗読コンサートの出演は、ソプラノ 姫田美優さん、ピアノ 野口桃江さん、朗読 藤島えり子さん、それぞれにさすがプロフェッショナルのパフォーマンス。観客は物語の世界に引き込まれるように、うっとりと聞き惚れました。観客には、幅広い年齢層のお客様にお越しいただけました。小学生のお子さんを持つご家族も何組か、なかには1歳に満たないかわいらしいお客様にもご来場いただきました。小さなお客様にはコンテナBに設けられたゼロ歳児用のスペースで朗読劇を観覧していただきました。お母さんにお話を伺ったところ「寒くなくて楽しく見せてていただきました。子ども連れで観劇できるのはあまりなく貴重な機会で観られて良かったです」との言葉をいただきました。赤ちゃんのお客様は2名、それぞれお母さんに伺うと10ヶ月と8ヶ月とのこと。ゼロ歳児用のスペースの運用も上手くいきました。
 朗読コンサートのあとはワークショップ。紙コップを切り開いてパペット(あやつり人形)を作るワークショップです。学生らが指導し、子どもたちは思い思いに装飾を取り付け、創作を楽しみました。
 PALET.NUが水辺にあるため、どうしても中川運河の川風に吹かれますが、心がほっとするような暖かなイベントになりました。