美術領域 工芸コース(陶芸・ガラス)、美術総合コースと古川美術館・分館爲三郎記念館とのコラボレーション企画「メイゲイのコウゲイ:古川美術館プロジェクト」が2023年2月14日(火)~26日(日)に開催されました。展覧会に向け、これまで企画案のプレゼンテーション、制作進捗の報告会と続けてきましたが、いよいよ2023年2月13日(月)に展示の設営を行いました。生憎の雨となりましたが、学芸員の早川祥子さんをはじめとする美術館スタッフのアドバイスを受けながら、学生総出で設営を行いました。
これまでの報告会で、作品を展示する場所は想定されていますが、あらかじめ考えられていた場所に作品を運搬し、実際に置いてみて作品意図と合っているか、より魅力が伝わる配置はないかなどを検討しました。設置してみて、自然光の入り方を確認しながらライトを設置、お客さんの動線からの見え方など、実際に置いてみてはじめて分かることをじっくりと検証しました。学生らは、あらためて自分の作品と向き合い、コンセプトを思い返し悩みながら最適な展示を検討しました。印象的なのは美術館スタッフたちの手際の良さ。襖の取り外しや台座の用意など大きなものから、ライトの配置換えや電源ケーブルの処理など細やかなところまで、作品の魅力を最大限にしようと楼を惜しまず準備する姿勢はさすがプロフェッショナル。ときには作者と一緒に悩み考え、文字通り親身になって展示を考えていただきました。プロの方々と一緒に展示を体験できる非常に良い機会となりました。朝から搬入を始め、午後にはそれぞれが納得のいく形に納めることができました。
設営を終えて、中田ナオト 准教授からは「設営して自分がお客さんの気持ちになってどういう風に自分の作品が見えるか、展示は一番冷静に客観的に見える瞬間だと思います。設営で終わらせず展覧会にも必ず足を運んで、実際にお客さんと話をしたりして下さい。自分の作品について言葉にすることで、より作品に対する考えが深まります」と説明がありました。
学芸員の早川さんからは「明日から展覧会ですが、ぜひ展覧会の最初から最後までちゃんと見届けて欲しいと思います。できる限り展示の様子を見に来て、お客さんの反応や自分の作品のどんなところを見てもらったかなど、肌で感じていただきたいと思います。それから、一緒にこの展覧会を盛り上げるため、SNSでお手伝いして欲しいと思います。展覧会のことを知ってもらいたい、名芸の講義のことやこうした取り組みのことなど、ハッシュタグを付けて盛り上げて欲しいと思います」と言葉をいただきました。
また、この日、設営にあわせ名古屋市の文化芸術支援事業であるクリエイティブ・リンク・ナゴヤのための動画撮影がスターキャットにより行われました。プロモーション用の動画にはアートクリエイターコース 4年 田村くるみさんと西本華さんが出演。爲三郎記念館近くの覚王山日泰寺と参道で町歩きする様子を撮影し、爲三郎記念館で作品を見たりお茶をいただくシーンを撮影しました。さらに、学生ひとりひとりが自分の作品について語る動画も収録。Webサイトでの配信やスターキャットのNEWSでも放送される予定で、SNSの投稿でも使われます。