Kintoun Kits

スペースデザインコース

杉浦泰偲

　建物の断熱材として使われる発泡ウレタンフォームで作る子ども用の遊具の制作キット。名前の通り孫悟空が使う「觔斗雲」のようにモコモコとした姿、軽く硬すぎず軟らかすぎない手触りも、子どもがおもいきり遊んでも良さそうです。骨組みはスチールで構成され、そこへ発泡ウレタンをスプレーガンで吹き付けて制作します。簡単な設計で扱いにくい工具を必要とせず、子どもが遊びながら思いのままに制作することができるようになっています。
　「3年のときに産学連携の課題で、トヨタカローラ愛豊さんの店舗ディスプレイをやらせていただきました。そのとき、発泡ウレタンを知り、面白いと感じました。そのときは削って岩のように作りましたが、吹き付けたそのままの形や手触りが良くて、活用したいと考えました」。
　それから今回の展示までの1年半近くの間、いくつもの遊具を制作し、実際に子どもたちに遊んでもらいブラッシュアップしてきたそうです。「自分では想像していなかったことがたくさん起こりました。発泡ウレタンを吹き付ける過程を子どもたちに見せたところ、『やりたい！』という声があがり、最終的には自分で制作できるキットという形で提案することにしました」。
　製品化できそうな出来映えに、「どこかに提案したいと思っています」とのこと。

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